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自己肯定感

124日(金)、第16回目のわかちあいを行いました。今回は新型コロナウイルス感染症の流行拡大により、zoomでの開催としました。直接会ってお話しすることができず残念でしたが、結果として、直接の対面式の参加は無理と考えておられた方々も安心して参加することができてよかったのではないかと思っています。

 参加者は8名。今回は「調子が悪くなる前のサインとその対処法及び日頃のストレス発散法」というテーマを設けてわかちあいを行いました。

様々な話がされましたが、中でも「私達は頑張りすぎているのではないか」という声が出、それに共感する空気で一致したように感じました。

私達はなぜ頑張りすぎるのでしょうか?なぜボロボロになるまで、病気になるまで無理に無理を重ねて休むことができないのでしょうか?そして思い通りにできない自分を責めて責めて痛めつけてしまうのでしょうか?

それは自己肯定感の低さに起因しているところが大きいのではないかと思うのです。

 精神科医の水島広子氏の著書『自己肯定感、持っていますか?』によると、本物の自己肯定感(自分をリスペクトする)ということは、自分の優れた部分や成し遂げたことに左右されることなく、「あるがままの自分の存在を無条件にリスペクトすることだ」と記されています。水島氏は、自己肯定感を「温かい空気のようにぽかぽかと自分を満たしてくれる感覚」と表現されています。さらに、「自分を無条件にリスペクトするには、他人をも無条件にリスペクトすることが必要である」と示唆されています。私達はしばしば「どうしてこの人はこんなひどいことを言うのだろう?」などと、自分にだけではなく他人に対しても否定的な感情を抱きながら生きています。それでは、どうすればそのように反感を感じてしまう他人をリスペクトすることができるのか?それに対して水島氏は、「自分にも他人にも私達には一人一人にそのように振舞ってしまったり、そのように言ってしまったりする事情(その人の性分、生育歴、置かれている状況など)があるのだということを前提にして他人や自分と接することが大切」と指摘されています。

 

そのような温かい眼差しで他人と自分を見守る時に、「そんなんじゃダメだね」ではなく、「色々な事情を抱えながらよく頑張っているね」という本物の自他へのリスペクトの感情が湧き上がってくるのではないでしょうか。


パウラ