主治医だって人間だもの

 6月4日(金)6月の定例の分かち合いをzoomにて行いました。参加者は5名。

今回は、「主治医との関係、付き合い方」をテーマとして分かち合いを行いました。

 参加者各々主治医に対して「症状の改善を目指して薬の調整に熱心な主治医」「よく話を聴いてくださる主治医」「とりあえず可もなく不可もないが必要な薬を出してくださる主治医」等々というイメージを抱いておられることが分かりました。

 精神科医樺沢紫苑先生は、「主治医と患者との関係は、一回会う毎に一つずつ煉瓦を積み重ねていくようなもの。だから一、二回会っただけで『相性が悪い』と諦めずに、最低二、三カ月は通ってみて欲しい」と言われています。

 私たち患者は、常に主治医からどう観られ、どう思われているのかということにとても敏感になっているように思います。だから主治医に対して少しでも疑問や不信が生じると、ついつい主治医を変えてみれば解決するのではないかと考えがちです。

 「分からないことや不安なことは聞いて欲しい。私たち精神科医も患者さんに聞かれなければ、患者さんがどんなことを不安に思っているのかが分からないので答えようがない」と樺沢医師は言われています。 

 私は樺沢医師のこれらの発言を聞いて、改めて「医師と患者はその役割においては立場の違いはあるものの、人間としては平等であるのだ」ということを教えられました。私たち患者は知らず知らずのうちに主治医は自分の病気を治してくれる「上」の存在で、患者である自分は病気を治してもらう「下」の存在であるという間違った不平等な関係を自分自身に課しているのかもしれません。

 まずは、今自分に与えられた主治医に、勇気を出して不安や疑問を打ち明けて患者の側から心を開いてみる。もしかするとその時、主治医から思いがけないほどに優しさに溢れた的確な返答をいただくことができるかもしれません。