生かされていることに感謝!~人生を楽しむ~

 3月4日(金)の分かち合いは、新型コロナウイルス感染症予防のため、zoomでの開催といたしました。参加者は5名。今回は「余暇の過ごし方~人生を楽しむために~」ということを中心に分ち合いました。

 各々の参加者が日々の生活の中で楽しいと感じることや、思うように楽しいという気持ちを味わうことのできない辛さ等について分ち合われました。

 鬱という状態は、わたしたちから「楽しいと感じる気持ち」や「物事に対する興味や関心」を奪い去ってしまう残酷なものです。鬱状態に引き込まれることで、わたしたちはそれまで楽しいと感じていたことを楽しいと感じられなくなったり、それまで興味や関心を抱いていたことが急にどうでもよいことに思われてしまったりという状態に陥ってしまうことが多々あります。分かち合いの中では、そのような状態の中にあっても、ほんの少しでも自らの心を外に向けて一歩を踏み出してみることで、沈んでいた気持ちが少し上向きになるという体験が語られました。また、楽しむつもりで始めたことがいつの間にか仕事のようになり、「うまくやらなければ」という重荷と化してしまい、いつの間にか楽しめなくなってしまうという体験も共有しました。

 鬱状態のさ中に在る時には、心を外に向けて物事を楽しむなどという気分には到底なれないものです。ともすると物事を楽しむことのできない自分を責めてしまったり、逆に楽しみを求めることに罪悪感を抱いてしまったりすることもあるかもしれません。そのような中にあっても、わたしたちは本来楽しむ感性を与えられた存在であることを信じて、一日一日無理をせずに、少しずつでも心を外に向けて解放していければと思いました。

 決して特別な趣味を持つとか、何かに著しく入れ込んで極めるという大それたことでなくていいのです。道端に咲く一凛の花を眺めたり、好きな食べものを作ってみたり、のんびりと湯船につかってみたり、無心になって何かに没頭したり、そんな日常のささやかなことに楽しさを見出せる時、わたしたちの中に、生かされていることへの感謝の念が湧き、身体の奥底から生きる活力が湧いてくるのではないかということを改めて思わされました。