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ぐるぐる思考

71日は4人で「ぐるぐる(反芻)思考」について分かち合いました。

 

それぞれ頭から離れない悩みや、人から受けた言葉を持っています。家族のこと、職場の人間関係、ご近所づきあい、昔の失敗やネガティブな思い…… それは他人から見れば「ほんの些細なこと」かもしれませんが、当人にとっては「人生の最重要事項」のように感じます。今回はまず「そんなことをぐるぐる考えているんだ」と分かち合ったことで、「自分ひとりじゃないんだ」という気持ちになって少しほっとしました。

 

そして今回は分かち合うことで終わらず、ぐるぐる思考への対処の仕方についてもアドバイスをし合いました。(いつもは、他のメンバーに助言をすることは極力避けて、ただその声を聴き入れることを目的にしています)

 

「人と接するときには心に鎧をつけるようにして接する」

「相手は相手、自分は自分と言い聞かす」

「散歩をして意識を心の内面から外へ向ける」

「意味深い歌詞の歌を聞いてみる」

「韓国ドラマにハマる」

「呼吸法、ヨガで心を沈める」

「坐禅をする」

「誰にも邪魔されない、安心できる場所を持つ」

 

私もカウンセラーとの対話の中で、だいぶ自分の「ぐるぐる思考」について気付かされてきました。私にとっての反芻思考は、(1)すぐには解決できない事柄をなんとか解決しようと考え続けること。または(2)自分を傷つけたり攻撃してきたり他人の言動をいつまでも忘れずに考え続けること、です。どちらも「言葉によって考える」ことです。

 

それに対して有効なのは、考えることをさらなる考えによって止めようとすることではないようです。それは焚き火にさらなる薪をくべるようなことです。そうではなくて、考え続けている意識、言葉から離れて身体に向けることで、だんだんオーバーヒートしている頭を鎮めていくことのようです。燃えている「言葉」の木に、すこしずつでいいから「身体感覚」の水をかけていくようなものかもしれません。実際には呼吸法、つまり色んな姿勢での禅、またはマインドフルネス、または運動などですね。

 

しかし、そんな「気分転換」で消えるような言葉の焚き火ならいいのですが、そんなに簡単には消せません。それは「気分転換で消そう」という意識自体が邪魔をしているからかもしれません。そんなに手強い「ぐるぐる思考」に対する最後の対処法は、「ありのまま受け入れる」ことしかないようです。考えることを止めるべきなのにできない自分を、そのぐるぐる思考の内容も含めて「ああ、これが今の自分なんだ」と受け止める。それでも「ぐるぐる」するなら、勝手に「ぐるぐる」させておけば良い。それでも自分は自分なんだ、と。

 

例えるなら、焚き火に薪をくべるでもなく、一気に水をかけるでもなく、燃え尽きるまで「放っておく」ということです。決して即効性のある対処法ではないかもしれませんが、ゆっくりゆっくりとストレスを小さくして、病と障害に負けずに、自分らしく生きて、できれば輝きたいものです。

 

ではみなさん、次回の分かち合い(85日、第一金曜13)にお会いしましょう。