病気でも健康

 2022年8月5日の分かち合いは、6人の参加者で行いました。今回は「わたしの健康なところ」というテーマで分ち合いを行いました。

 分かち合いの中で、「病気の症状がひどい時にも、ひどい時だからこそできること、感じられることもある」「健康(病気ではない)だからといって必ずしも健康的な生き方ができているわけではない」「病気になって本当の健康がどういうものなのかが分かり、病気になったことでむしろ本当の健康に近づけているような気がする」等の思いが分ち合われました。

 今回の分かち合いで最も教えられ印象的だったことは、「健康な状態とは必ずしも病気や障害のない状態のことを指すのではない」ということでした。WHO 憲章では健康を「健康とは、病気でないとか、弱っていないとかいうことではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます」と定義されています。この定義からも、健康とは正しく、単に「病気ではない状態」を指すのではないことが分かります。

 健康な状態とは、「ありのままの自分で生きられる状態」と言うことができるのではないでしょうか。以前観たドキュメンタリー番組で、共に精神疾患を患う夫婦が、番組の最後に「毎日病気でしんどいけど楽しい」と清々しい笑顔で語っておられた光景を今も鮮明に覚えてます。

 わたしたちは、たとえ病気や障害を抱え、思うように動くことが出来ない時にでも、自分らしく健康的に生きることができるのです。そして、病気や障害を負ってしまったからこそ見えてくる本当の健康的な生き方というものがあるのだということを、今回の分かち合いを通して強く感じました。    

 

パウラ