分かち合いの力

 11月4日(土)、今月も定例の分かち合いを行いました。参加者は14名。今回は一つのテーマに絞って話をするのではなく、参加者それぞれが「みんなに聞いてみたいこと」を投げかけ、それに対して思い思いに体験や意見を語り合うという方式で分かち合いを行いまいた。薬について、主治医との付き合い方について、カウンセリングについて、家族との関係について、家事について等々、参加者それぞれから様々な「聞いてみたいこと」が出され、思い思いに自身の体験や、苦しい思い、困惑した気持ち、時に楽しい気持ち等が分かち合われました。

 精神疾患への対処法は、専門家に聞くものとわたしたちはどこか思い込んでいるところがあるかもしれません。

でも、実は実際に病気を体験したわたしたちだからこそ感じられることがあり、語ることができる言葉があるのだということを、今回の分かち合いを通して改めて確信しました。

 一定の研究結果に基づいた「正解」に近い答えを知ることも大切ですが、たとえ学術的には正しくはなかったとしても、実際に病気というトンネルを歩むわたしたちの言葉には専門家にはない力があります。何より「トンネルの中をさまよい歩いているのはわたし一人ではないのだ」ということを知る場として、分かち合いの会は存在しているのだということを強く感じました。この小さな分かち合いの灯を細々とでいいから可能な限りともし続けて行きたいと思いを新たにした次第でした。 パウラ