「申し訳ない」は「愛」の証

 1月6日(土)、2024年第一回目の分かち合いを行いました。参加者は15名。今回は「申し訳ないと思うこと」というテーマで分かち合いを行いました。

病気になって家事ができなくなって家族に申し訳ない。同僚に比べて満足に仕事をこなせなくなって申し訳ない、友達との約束を度々キャンセルしてしまって申し訳ない等々、わたしたちは精神障害を負ったことで様々な「申し訳ない」を感じながら生活しています。

 わたしたちは精神障害を負ったことで、元気な頃には難なくこなしていた様々なことが思うようにこなせなくなってしまいました。本当はこんな自分でありたいのに、思うような振る舞いができない自分に愕然とし、もどかしく、悔しく、そして他者や自分に対して「こんなわたしで申し訳ない」という思いを募らせます。

 今回「申し訳ないと思うこと」というテーマを設定するにあたり、少しネガティブすぎるのではないかと正直なところ躊躇しておりました。

しかし分かち合いの中で、参加者の皆様お一人お一人の「申し訳ない」に触れる中で、決してネガティブではない大切なことに気づかせていただきました。それは「申し訳ない」と思う気持ちは、実は申し訳ないと感じる他者や自分に対する愛の現れだということです。大切な他者に対して、あるいは自分自身に対してもっとこうしてあげたいと思うからこそわたしたちは「申し訳ない」という思いを抱くのではないでしょうか。

 わたしたちは病気によって実に様々なものを失ってきました。それでもわたしたちは実は他者や自分に対して本当はこうしてあげたい、できなくて申し訳ないという愛情を失わずに持ち続けているのです。

「申し訳ない」と思う気持ちは愛の証です。申し訳ないという思いで決して自分を追い詰めることなく、むしろ愛ある自分の心を誇りながら歩んでいけたらと思いを新たにさせていただけた分かち合いでした。パウラ