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ほっとする

10月5日の分かち合いは、秋になって過ごしやすくなってきたからでしょう、18名が集まりました。初めての方も何人かいらっしゃいました。とっかかりのテーマは「私がほっとするとき」でした。

 

もっとも多かった答えは「眠る前」でした。一日の活動、働き、出来事が終わり、眠る支度ができてベッドに横たえた瞬間に「ほっとする」と。

 

これは言い換えれば、起きている時間はどれだけしんどい思いをしているか、ということだと思います。うつ状態のときは、朝起きるのがしんどい、と言います。私もそうですが、そんなときには朝「起きたくもない、一日を始めたくもない、しんどいだけ、ずっと眠っていたい」と思います。そして実際にもう一度眠っては起きたらお昼だった、夕方だった、ということもよくあります。起きたら起きたで、さまざまなことが心配になり、小さなことがとても大きな負担に思え、誰かと接することするとても気が重く感じます。

 

そして夕方になると気分が少し和らぎます。これもまた日中がどれだけしんどいかの裏返しです。一日が終わりを迎えるメドがたつと、「もう少しで、頑張らなくてよくなる」と思い、少し気分がましになるのです。その延長で、眠る寸前には、「もう何も苦しまなくていい、頑張らなくていい」と思えて、ほっとするのではないでしょうか。

 

これは少し怖いことでもありますが、私の場合、こういう思いは「一日を終わるように、もう人生を終わりたい」という希死念慮に繋がることがあります。だから要注意です。

 

それでも、しんどい一日のなかにあって、一瞬でもいいから「ほっとできる」瞬間があることを大切にしたいなと思います。その瞬間に癒されたいなと思います。そして朝起きて苦しくても、一日頑張ればまた夜のほっとする時間が来る、と心のどこかで言い聞かせておきたいものです。そうでもしないとやっていけない日があるからです。

 

そうして生き残っていくうちに少しずつでも鬱状態が癒されていって、朝には、静かな期待と喜びのうちに目覚めることができますように。

 

 

後半のフリートークでは、まだ「うつ歴」の浅い方の苦しみに、たくさん耳を傾けることとなりました。それで少しでも心が和らげば幸いです。また、そのような苦しみを抱えておられる方は、ぜひマ・カタリーナに来られて、思い存分語ってください。できるかぎり、私たちが一生懸命にお話しを聞きますから。