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「欠けたとこが希望」

1月の分かち合いは11日に、11人で行いました。テーマは、参加者さんからの提案で、こっちのけんと「はいよろこんで」という曲についてでした。

 

こっちのけんとさんは、双極性障害を抱えながらこの曲を作り、紅白歌合戦が終わってから、うつを予想して活動セーブに入られることまで公表されました。

 

予想通り、好き嫌いがはっきりと分かれました。私自身、MVを初めて見たとき「しんどいビデオだ」と思いました。そんな意見が半分、またこの歌に励まされたと言う人が半分でした。一方で、こっちのけんとさんは病気を抱えて生きるしんどさを表現したのですから、それを直接感じとることは自然で正しい受け取り方なのだと思います。

 

他方で、この歌の意義は、そのしんどさのナマの現実を広く世に伝えた、ということです。人々の期待を敏感に受け取って「はいよろこんで、できるとこまで」とその場で答えてしまい、結局は「ギリギリダンス」を踊ってしまうしんどさ。そんな私たちに対してのメッセージが「心が正常なうちにSOSを出していいんだ、出そう」です。

 

私自身、この曲を思い起こして、今までは「はいよろこんで」と人からの様々な依頼や意見を即座に引き受けてきたことを、少しずつ改めようと思っています。それが自分を大切にすることであり、そして自分を大切にしていいんだと、思わせられます。

 

そして、そんな風にしんどくなる私たちですが、そのどん底に響くメッセージが「欠けたとこが希望」と言う一言です。弱い私たちだから、欠けたところがある私たちだからこそ、同じように弱くて欠けたとこがある人の気持ちを分かることができる。その人の希望になることもできる。そしてそれがまた、私たち自身の希望にもなる。大きな慰めと励ましになる言葉ですし、これこそがマ・カタリーナの存在意義です。自分の欠けたとこが誰かの希望になる場所、また誰かの欠けたとこが自分の希望になる場所です。

 

次回は2月1日第一土曜日13時です。ぜひお越しください。お待ちしています。共に互いの希望になりましょう。